2021/02/20構造の違い2
木造の中に分類上入るのが2×4工法、枠組み壁工法と言われるものです。
ミツ〇ホームはよく知られている会社で、最も歴史が古く、2×4
では先駆社になります。
元々日本にあった工法ではなく、北米からやってきた工法ですので
しぜんと木材は北米産ということになっています。
日本に入ってきたのは昭和49年頃だったと記憶しています。
ただ明治期の北海道や長崎に見られる異人館等の例はありました。
入ってきたのはいいのですが、技術者が不足していて今でいう
ヘッドハンティングをしかけて、草創期を乗り切ろうとしたのです。
2×4は分かりやすい構造で、そのため特別、熟練工を必要としません。
(念のため、熟練工を必要としないから劣っているということではありません)
日本の大工は6年くらい修行し、独特の規矩術(キクジュツ)を身に付けて、
木工事の作業をします。
その点2×4は、沢山の釘を四方八方から打ち付けてフレームを作るのです。
ですから柱や梁といった日本建築にある太い部材はありません。
軸組工法が柱と梁で荷重を受け止めるのに対して、2×4工法は壁で耐力を支えようと
する構造になっているのです。
釘が生命線と言ってもいい工法ですので、おびただしい数の釘が必要になり、手で
打ち込む作業は重労働でした。今はコンプレッサーで早くきれいに打ち込めて
助かっています。
以前勤めていた会社が、2×4、三井ホームの協力会社をしておりましたが、
工期がとても短くて済むことは覚えています。担当ではありませんでしたので、
概要だけ分かっているくらいのものです。
名前の由来は、2インチの厚みと4インチの幅の板で組み立てられることから、
ツーバイフォーと呼ばれるようになりました。
フレームの外側には、ベニヤの面材を打ち付けて壁耐力を確保するのが、この工法の
特徴です。不思議なことですが、2×4工法は耐力的に優れていて、壁が有効に働き、
準耐火の扱いとされます。
何もこの工法だけが抜きんでているのではないのですが、昔からそうなっています。
準耐火だと火災保険料は半分以下になりますのでありがたい制度ですね。
一方で外壁面を上下階通さなければならなかったり、増築に対応出来ない等設計の
自由度や展開は低くなります。家族状況の変化で増築をしなければならない事
はよくあることです。2×4の家に住んでいる方から
増築の相談を受けることがたまにあります。