2021/09/20暮らしの言葉
鹿児島弁はやさしい言葉ではありますが随分とはしょっている言葉でもあります。
例えば「どこへ行くのですか」は「どけ行っとな」となり、よく知られた
「貝を買いに行く」は「けこけ」となりますね。独特のイントネーションと相まって、
県外の人には難解とされます。しかし生まれ育った私達には、当たり前に話す言葉です
ので、難しいと感じることはありませんね。もう2年位前のことですが、京都の建仁寺
近くに宿を取りました。フロントで受付をしていると「お客様は鹿児島ですか」と
ホテルマンに尋ねられました。こちらは流暢な関西弁で話したつもりでしたが、相手に
はそう聞こえなかったようです。「何故わかりましたか?」と聞き返すと「私も鹿児島
県人ですから」と返ってきました。自信があった関西弁でしたが、見事に見破られて
しまいました。というより微妙な鹿児島訛りの言葉を聞いて、彼は鹿児島を確信した
ようです。そりゃ勿論話しかけられて嬉しかったですね。伊集院出身で鹿児島城西高校
のホテル観光科を出て、京都に来たようです。もともと鹿児島人は同郷意識が高いので、
困ったときは「鹿児島弁で話をしてみろ」と冗談ともつかないような事をよく言われます。
すると実際救われることが多いのでした。スナックのお姉さま(困ってはいませんが)と
話をすると津貫(加世田)の出身と分りました。また私は経験していませんが、おまわり
さんに車を止められて違反切符を切られたら。あえて鹿児島弁を使って話をする。すると
「お宅は鹿児島ですか?」と尋ねられます。こうなるとしめたもので、「川辺の出です」
と応えるや否や警察官は「自分は大隅出身で・・・。」となり、後は想像してください。
都市伝説のような話ではありますが、火の無いところに煙は立ちませんね。昔の話ですが、
いい話だと思いませんか。この手の話は明日もしたいと思っています。